「ある１つの最終ゴールがあってそれに収束していく。

その場合、できるだけ情報を集めて事業環境を

分析して、その環境におけるゴールを意識することが重要」

という考え方があります。

ところが近年はゴールを予測することが難しいです。

変化の早い時代において、そもそもゴールが存在するという考え自体が疑問となっています。

ある前提をもとに戦略を立てること自体は悪くありません。

しかし収束する世界を予測して、それを元に

自社はどこに行くべきかを決める、

そこに到達するための道筋を組み立てる、

その上で前進する、

というアプローチをとった結果、

「立てた計画は変えてはいけない」

という思いで状況が変わっても従来のやり方に固執してしまうのはまずいです。

短期で起きることは予測しにくいです。

しかし、人口動態などといった長期トレンドは予測できるはずです。

ちなみに長期トレンドへの対応が後手に回るのは構造的な理由があります。

変化がゆっくりだから、目先のことに目がいっていると変化に気づかないのです。

気づいた時には手遅れになってしまいます。

いわゆる、「ゆでガエル現象」です。

それを防ぐには、長期トレンドに対応するための組織的な仕組みが必要です。

「流行」ではなく、「時流」に乗ってください。

長期トレンドというのは一見当たり前のことなので、

短期の事象と比べて読みやすいはずです。

それにも関わらず、打ち手が遅れるというのはよくある失敗パターンの１つです。

これを防ぐための手立てとしては、

あらかじめ複数のゴールとオプション（選択肢）を持っておくことです。

自分の信じたい一つのパターンだけを考えるのはNG。

未来は予測できないと考え、起こりうる複数のゴールを設定したうえで打ち手を考えます。

そして実行しながらルートも修正していきます。

場合によっては、ゴールも修正してください。

いわゆる「仮説思考」と呼ばれる考え方です。

以上、参考になれば幸いです。

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