決めたことをやり切るための6つの留意点(1)
経営戦略や経営計画というのは、立てたら終わりではありません。
どんなにいい戦略や計画だったとしても、それが実行されなければ何の意味もないのです。
また、実行はするものの、取り組み方が中途半端で成果が出ないというケースも多いです。
(残念ながら、本当に多いです)
ここでは、徹底的に立案した戦略をやり切るための留意点をお伝えします。
全部で6項目あるので、今回はそのうち3項目をご紹介します。
1.定量的な目標との整合性を取る
通常、目的達成には定量的な数字目標が伴っているはずです。
現状の数字などを踏まえながら、今回立案した戦略によって、どの数字がどの程度変わるのか、戦略を実行することで数字目標が達成できるかを確認してください。
ここで大切なことは、戦略実行による効果を楽観的に見積もらないということです。
数字目標ありきで考えてしまうと、ついつい
「これくらいはやれるのでは?」
という楽観的な数字を皮算用してしまいがちです。
しかし、いくら綺麗な計画を作ったところで、実現できなければ何の意味もないということを忘れないでください。
戦略案を実行しても目標数字に届きそうもないのであれば、戦略か目標数字のどちらかが誤りということです。
目標数字を修正したり、戦略案を改良したりすることで目標達成の目途がつく場合もありますが、場合によっては根本的に戦略を見直すことも必要です。
数値計画については、楽観値、通常値、悲観値の3パターンの数字を出すことが望ましいですが、最低でも悲観値は把握しておき、その場合の対策まで考えておくべきです。
2.具体的なアクションプランを作る
現場レベルで実行に移すには、具体的なアクションプランが必要です。
何を実行するにしても、「誰が」、「何を」、「いつまでに」の3要素が決まらないと実行はできません。
まずこの3要素を明確に定めましょう。
よく見かける失敗例として、誰がやるのかが抜けていたり、いつまでにやるかが曖昧なケースが多いです。
アクションプランを「誰が」、「何を」、「いつまでに」の3要素に分解して書いていきましょう。
こういった基本的なことをきちんとやり切れるかどうかが成功と失敗の分かれ道になります。
ただし3つの要素が揃っているだけでは不十分です。
ここで重要なのは「何を」の中身。
ここでの「何を」は単に内容だけを書くのではなく、目的まで書くようにしましょう。
例えば
「月1回営業部と製造部が合同会議を行う」
という項目があったとして、これだけだと会議で何を達成したいかがわかりません。
これだと誰が参加すべきかも決まらないはずです。
その行動の結果、達成すべき目的、期待効果、メリットが何なのかをきちんと定義します。
それらを参加者全員に腹落ちさせることが大切です。
3.実行結果を測定する仕組みを作る
実行段階でのよくある失敗パターンの1つとして、「やりっぱなし」というものがあります
計画までは立てたけど、あとは実行現場に丸投げでほったらかしにして、ろくにチェックもしない。
権限移譲と責任放棄をごっちゃにしているケースもあります。
計画はあくまで仮説です。
実際に実行してみて得られた結果を踏まえて修正していく必要があります。
それにも関わらず、実行結果を測定しないというのは、
「自分が立てた仮説は絶対に正しい」
という勘違いか、単に面倒だからかのどちらかでしょう。
いずれにせよ、これでは目的達成は難しいです。
実行結果の測定は必須なので、計画段階からあらかじめ何をどのように測定するかを考えておく必要があります。
測定指標設定の基本的な考え方としては、
「目標達成に必要な要素や行動は何か」
といった問いから掘り下げていくとやりやすいです。
その際の注意点としては、測定指標を増やしすぎないこと。
あれもこれもとなると優先順位がわからず、結果迷って中途半端になり、どれも手付かずになってしまいます。
重要なものだけに絞ってください。
残り3項目は次回お伝えします。
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