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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2017年8月20日

会社を倒産させて苦しんだこと

雑記

今回のエントリーではちょっと個人的な昔話をします。
 
 
会社を倒産させてしまった経営者にはいろいろな悩み・苦しみがあると思います。
一般的なイメージでは、経済難により生活が苦しくなる、これからの生活の糧を得るための仕事が見つからない、多くの人に迷惑をかけてしまったことによる自責の念などでしょうか。
 
私も過去に会社を倒産させてしまったときには、これらの悩み・苦しみは当然ありましたが、今振り返ると一番苦しかったのは、これからの目標が無くなってしまったことだったように思います。
 
 
会社を経営している時は、当然、中長期的なビジョンや、成し遂げていきたいことからはじまり、年ごと、月ごとの売上や利益といった定量的な目標ものから、○○をやりたい、○○のような組織にするといった定性的なものまで、様々な目標を設定していました。
 
それから、会社の目標だけでなく、個人的な目標(○○年後にはこういう風になっていたい、こういうことができるようになっていたい)などもありました。
 
目標達成のための行動は、もちろん楽ではありませんでしたが、思い描く明るい未来へ向けて進んでいる感があったので、苦しくはなく、むしろ充実感がありました。
 
 
しかし、会社倒産後はその全てが無になりました。いえ、実際は無になったわけではなかったのでしょうが、自身の気持ちとしては無になった気がしました。
当時、まだ29歳。人生を諦めるにはまだ早すぎます。
当然、これからのことを考えなければならないのですが、いったい自分が何をしていけばよいかがわからなくなってしまいました。
 
もちろん生活はしていかなければなりません。私は元々エンジニアで、当時は(今もですが)慢性的なエンジニア不足だったこともあり、多少ブランクがあっても仕事にありつくことはできました。
 
しかし、この先ずっと同じことをし続けていくことはできないだろう、という不安が消えず、様々なことに手を出しては、中途半端で止めてしまうということを繰り返していました。
 
 
「これからいったい自分は何を目指していけばいいのか」
 
「自分は何をしていくべきなんだろう」
 
「そもそも自分は本当は何がやりたかったのだろう」
 
 
こんなことを3年以上、悶々と繰り返していました。
正直、苦しかったです。
 
ただ、私は人様に迷惑をかけた身なので、「苦しい」とか言っちゃいけない気がしていました。これは己の罪であり、罰を受けているのだと考えていました。
 
今でこそ、再び目標を持てるようになり、自分がやっていきたいことも見えてきて、仕事も充実していると言えるようになりましたが、あの頃の苦しみを忘れることはできません。
 
 
以前、何度か自主開催した勉強会では少しお話しましたが、だからこそ他の人、特に起業したばかりでこれから頑張っていこうとしている人には、自分と同じ思いはしてほしくないという想いが強いです。
 
マイナスの経験もたしかに人生の糧にはなるかもしれませんが、やはり避けられるものは避けた方がいいと思います。
 
倒産させちゃうと、色々失うものもあるし、再び事業しようにもハンデが残りますから。
ちなみに倒産のさせ方もハードなやつからソフトなやつまで様々ありますが、その辺は機会があればお話したいと思います。
 
 
・・・ということで、経営者の皆さん、なるべくなら倒産させないように頑張っていきましょう。

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