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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2018年5月8日

未来の数字をシミュレーションする方法 その1

起業・経営について

事業計画策定を行う際には、将来の売上、経費、利益の予測を立てて数値計画を作ること、つまり”未来の数字のシミュレーション”がほぼ必須です。
 
しかし、これを苦手とされる経営者の方は多い印象を受けます。
中には「未来のことなんてわからないんだから予想しようがない」とおっしゃる方もいます。
 
 
そうはいっても、この”未来の数字のシミュレーション”能力は、経営者が持っておくべき能力の1つといっても過言ではありません。
 
例えば、自分がその会社で働く従業員であったら、またはお金を出資したり、融資したりしている立場であったら、「将来の数字に関してはわかりません」という社長に対してどう思うでしょうか。
 
たとえ自分1人で自己資金だけで事業を行っている場合でも、先行きが見えないというのはやはり不安ではないですか?
 
 
この”未来の数字のシミュレーション”は、コツを覚えればそんなに難しいことではありません。
今回は、3回のエントリーに分けて簡単にその方法をご紹介したいと思います。
 
 
将来の予測というと、10年後の経済動向がどうなっているか、政治や社会環境がどうなっているかなどというマクロ的な環境予測をイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、それははっきりいって予測するだけ無駄なのでやめましょう。
10年も先の予測などしてもほぼ当たりませんし、マクロ環境の分析は難易度が高いです。
 
個人的な感覚としては、期間は3年程度(長くても5年)が妥当だと思います。
そして予測の対象としては、自分自身や自社といった内部環境、業界や顧客といったミクロな外部環境です。
 
予測のコツとしては、なるべくほぼ確定している情報を元に予測することです。
 
たとえば、社長や社員の年齢。これは確実にわかりますね。
もし社長が高齢ならば事業承継を考える必要があるかもしれません。
 
自社に人材採用計画があるのならば、従業員数の推移もだいたい予測できるでしょう。
 
それから設備投資や修繕の予定なども、既存設備等の状況を見れば、だいたいいつ頃、投資が必要になるかの予測はできますね。
 
その他、決まっているイベント、たとえば事務所移転などがあるのであれば、それに付随する費用発生があるでしょう。
 
こういった内容について、発生時期や内容をメモしておきます。
 
 
次に業界や顧客といった外部環境の予測です。
内部環境と違って相手のあることなので、やや予測はしにくい部分はありますが、普段から接してることもあるので、ある程度の将来予想はできるでしょう。
 
たとえば、お客さんごとに取引が拡大しそうか、縮小しそうか。
お客さんのビジネスの状況がどうなりそうか。新サービスや新たな展開はありそうか。
業界の競争環境はどのように変化しそうか。技術トレンドとしてはどうなりそうか。
 
こういった感じで、わかる範囲で構わないので、内部環境とミクロの外部環境についての予測を行い、それぞれ内容をメモしておきます。
 
 
ここで得た情報をもとにして、売上、費用、利益といった数値計画に落とし込んでいくことになります。
 
その方法については次回ご紹介しますね。

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