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成長の壁を乗り越えるための経営実践ノウハウ集

成長の壁を乗り越えるための経営実践ノウハウ集
2017年4月9日

銀行融資の返済期間って何年にすればよいのか?(運転資金編)

起業・経営について

前回に引き続き、銀行融資の返済期間についてのお話です。
今回は運転資金融資の場合の考え方のポイントについて書きます。
 
まず、そもそも「運転資金」って何か?というところからです。
ざっくりいうと、売上債権(売掛金、受取手形等)に、棚卸資産(材料、仕掛品、製品、商品の在庫等)を加えて、そこから仕入債務(買掛金、支払手形等)を引いた金額です。
式にすると以下の通りです。
運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 – 仕入債務
 
イメージとしては、商売を回すために必要な資金といった感じですね。
 
 
運転資金融資というのは、基本的には上で書いた運転資金を融資するものです。
ただ、細かくは経常的に支払う経費も含んだり、一時的な資金需要(賞与や納税など)にも対応しています。季節変動が大きい業種の場合は「季節資金」と呼ばれる融資を受けることもできます。
 
なお、赤字が続いて資金が不足した場合に申し込む融資、いわゆる「赤字補填資金」については、そのまま申し込んだのでは普通は通りません。
その場合は、何かしら理由をつけて、前向きな理由での申し込みにすることが多いです。
このように、設備資金融資と比べると、どうしても用途が曖昧な部分があります。
 
 
返済期間についても明確な基準があるわけではありません。
賞与資金、納税資金などの一時資金については、基本的に数か月の短期融資で一括返済を行うことになりますが、経常運転資金や、売上増加に伴う増加運転資金などは、はっきりとした基準があるわけではありません。
長期で借りられる場合は、だいたい5年~7年くらいが目安になります。
 
一般的には、返済期間を長くすればするほど、審査が厳しくなり、金利も上がります。
人によっては「借金は早く返したい」という心理も働くため、短い返済期間を設定することもありますが、基本的には長く借りられるならば、長い返済期間を設定してもらった方が、資金繰りは楽になります。
 
特に起業したばかりなどで、まだビジネスが軌道に乗っていない状態で借りるのであれば、なるべく長期で、審査が通るならば返済据え置き期間も設定できるとよいでしょう。
 
 
返済可能かどうかの目安としては、毎年の返済額が、返済財源(税引き後利益+減価償却費)を上回らないかどうかを考慮するようにしてください。
 
 
なお、運転資金については、融資も含めて色々注意点があるので、そのうち書きたいと思います。

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