5Sと業績の関係性
経営におけるメジャーな用語として「5S」というものがあります。
5Sとは、
「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」
のSから始まる5つの言葉の総称です。
製造業やサービス業をはじめとする、
職場環境の改善や維持のために用いられています。
一応、それぞれの概要を書いておきます。
整理:必要なものと不要なものを分離し、不要なものを処分したりしまったりすること
整頓:必要なものを所定の場所に置くこと
清掃:掃除してごみや汚れがない状態にすること
清潔:「整理」「整頓」「清掃」をして常に汚れのない状態にしておくこと
しつけ:従業員が職場を常にきれいに使うよう習慣付けるための指導や教育をしたり、ルールづくりをしたりすること
この5Sがしっかりやれている会社というのは
業績が良いということが、いくつかの実験でわかっています。
私が知っている限りでも、
5Sがしっかりやれている会社で業績が悪いところは見たことがありません。
最近、後継者問題で話題のニデック(旧:日本電産)創業者の永守氏。
永守氏は再生請負人ともいわれていますが、
買収先の業績を上げるために、
最初にみんなにやらせるのがトイレ掃除です。
どの企業をM&Aしても必ずトイレ掃除をやらせるそうです。
これは実際やってみればよくわかります。
社員による社内の環境整備は別にトイレでなくてもよいのですが、
社員による社内の環境整備の有効性というのは、
本当に絶大なものがあります。
それこそ、トヨタの工場などはチリ一つ落ちていません。
ものすごく綺麗です。
ここで少し話を変えて、
前回の「社員の意識改革」と関連したことをお伝えします。
「社員の意識改革をしたい」
という社長の中には、正直、
「この人どこまで本気なのだろう」
と思う方もいます。
たとえば、以前、それなりに歴史のある会社に
改善について相談されたときのことです。
その会社は赤字が数年続いているということで、
無駄な経費がないか洗い出しました。
するとその中で、社内の掃除を毎月20万払って
外部に依頼していることがわかりました。
そこで、先ほどの5Sの話を踏まえて、
「社内の掃除は社員がやるようにしたらどうか」
といったことを提案しました。
すると社長からはこんな感じの返答がありました。
「それはそうです。ただ、うちは名門企業なのです。ですから、その社員にそこまではさせられません」
もちろん、社員に意識を変えてもらうということは大変です。
しかし、社員に掃除をさせるということさえできない社長が、社員の意識改革をしたいといわれてもそれは説得力に乏しいのではないでしょうか。
社員による5S、環境整備の重要性は、
著名な経営コンサルタントである
一倉定先生もおっしゃっています。
必ず正規の勤務時間に、毎日一時間、行う。
大切な活動だから、勤務中にやらなければダメだ。
時間外にやるのは、“搾取”である。
これをやると、社員はたちまち反撥してくる。
そして、毎日一時間というのは、「会社が存続している限り行う」ということである。
きれいになったから、三十分に縮める、
というようなことをやったら、
必ず元の木阿弥になってしまう。”
(一倉定の社長学第10巻『経営の思いがけないコツ』より)
いきなり毎日1時間というのは
なかなか難しいとしても、
まずはやれるところから始めてみてはいかがでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
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