先が見えない時代だからこそ計画が必要
今回は計画について基本的なことをお伝えします。
一言で計画といっても、経営における計画とは様々なものを指しています。
一般的には、金融機関などに提出するような損益計画をイメージされるかもしれません。
ただ、それだけでなく、戦略、方針、理念といったものも計画といえます。
人が将来を考えればそれは計画といえるでしょう。
今回取り上げる計画は、マネジメントサイクルの基本である、PDCAのP(Plan)の部分です。
つまり実行プロセスの最初となる実行計画を想定しています。
実行計画というのは、通常、具体的な数値計画のことを指します。
ただ、企業で戦略を議論していると、ついつい定性的なものになりがちです。
環境はどう変わるか、我が社の強み、弱みは何か、我が社はどうなりたいかといった感じですね。
こういう内容は主として文章で表現されます。
しかし戦略を煮詰めた最終段階においては、定量的なデータに落とす必要があります。
何故かというと定性的なものではメッセージが伝わりにくいからです。
定性的なメッセージというのは人によって解釈が変わるので、情報共有がしにくいのです。
たとえば、全国に名前を知られた会社になる、といった定性的な説明ではイメージが定まらないですよね。
その点、数字はリアルです。
来期の販売目標3万台、業界シェア5%のメーカーになるといったことをいえば極めて明快です。
なのて、定性的な戦略や目標というのは必ず数値に落とす必要があります。
これを最終的には損益計算書の形で示すことになります。
いわゆる損益計画、利益計画と呼ばれるものです。
場合によっては、設備投資、資金調達を組み込んで、
見積もりの貸借対照表を含める場合もあります。
このあたりは計画を作る目的や見せる相手によって内容を調整してください。
経営戦略は、次のプロセスを経て経営計画、
つまり実行計画に至ります。
経営戦略
↓
中長期計画
↓
予算
↓
コントロールプロセス(予算と実績の比較)
特に最後のコントロールプロセスが重要です。
マネジメントコントロールというのは戦略策定以降のプロセス全体を指します。
PDCAでいえば、DCA(Do-Check-Action)の部分です。
経営戦略というのは、いわばアウトラインを描いた基本設計図です。
戦略を実現するには、誰が、何を、いつ、どこで
といった詳細な内容、日程を具体化する必要があります。
この工程表、日程表が経営計画です。
今は一寸先が見えない時代と言われています。
しかし先が見えないからこそ計画が必要です。
計画を持たずに場当たり的な経営をすれば状況に追われるだけになります。
見えない時代だからこそ、こうなったらどうするといった備えが必要になるということです。
しかし、そうはいうものの、こういう疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。
・環境変化が全く予測できないときはどうすればよいか?
・売れるか売れないか全く予想がつかない場合はどうすればよいか?
・そういう場合でも嘘っぽく見える計画を作らないと駄目なのか?
これらの疑問については次回お伝えします。
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