仙台・宮城の中小企業診断士 / 経営コンサルタント 翠星企画株式会社 代表取締役 細野哲平ブログ

東北地方の中小企業経営者が会社を経営していくうえで
役立つであろう内容を中心にお届けしていきます。

海外ビジネスでは現地語を話せた方がいい理由

2017年9月9日
海外ビジネスに取り組んでおられる方は、英語はだいたい話せるという方が多いと思います。
また、これから取り組もうとされている方は、まずは英語をマスターしようと努力されているかもしれません。
 
 
もちろん、ビジネスをする上では、英語は公用語のようなところがあるので、英語をマスターするに越したことはないのですが、できればある程度、現地語も話せるようになっておいた方がいいです。
 
今回は、現地語が話せた方がよい理由として、以下の3つを書いておきます。
 
 
1.相手から親近感が得られる
これは逆の立場で考えるとわかりやすいですが、外国人が多少下手でも一生懸命日本語でコミュニケーションを取ろうとしてくる姿勢には好感が持てるでしょう。
 
それと同じで、たとえ簡単な挨拶だけだったとしても、現地語で相手とコミュニケーションをとることで、親近感が大きく上がることもあります。
 
 
2.現地人同士での密談の牽制になる
これは実際に海外に行って打ち合わせ等したことある方はわかると思うのですが、ちょっと自分たちにとって都合が悪いことがあると、すぐに現地人同士で現地語でヒソヒソ話をします。
これはこちら側が現地語を理解できないだろうと踏んでいるからそうするのです。
 
そこで、最初からこちらが現地語を理解できることを示すことで、こういった密談を牽制することができます。
 
また、逆にあえて現地語を理解できないふりをして、現地人同士のヒソヒソ話から本音を拾うということもできます。
 
いずれも、現地語をある程度理解できないとこういったことはできません。
 
 
3.現地滞在がスムーズになる
国によっては国民のほとんどが英語が理解できる場合もあるのですが、そうでない国に行った場合、現地語が全くできないと滞在中色々と苦労します。
 
私も昔、中国語がほとんどできない状態で中国に行ったときは、普通の人には簡単な英語さえ通じないことに愕然としました。
中国の場合、筆談という手もあるのでなんとかなりましたが。
 
通訳がずっとそばにいてくれるのであればいいのですが、一人で言葉が全く通じない環境に放り出されると、かなりのストレスで、人によってはそれだけで参ってしまうかもしれません。
 
 
 
たしかに英語に加えて現地語も覚えるのは正直大変なのですが、行く国がある程度固定化されていたり、訪問比率が高い国があるのであれば、そこの国の言葉だけでも身に着けておくとよいでしょう。
 

限界効用逓減の法則を自己研鑽に当てはめて考えてみる

2017年8月30日
経済学の用語で「限界効用逓減の法則」というものがあります。
詳しい説明はここではしませんが、ざっくりいうと、一定単位の何かを消費した際に得られる効果(効用)は、消費すればするほど減っていくということです。
 
よく例として挙げられるのはビールの満足度です。
ビールの杯を重ねるほどに満足感は減っていく、つまり一杯目が一番おいしく感じて、二杯目、三杯目と杯を重ねるごとに、おいしく感じる度合いは減っていくということです。
 
この考え方は経営においても色々応用が利くのですが、今回はこれを自己研鑽に当てはめて考えてみましょう。
経営者の方々は勉強熱心な方が多いと感じています。
ただ、多忙な経営者が自己研鑽のための勉強時間を確保するというのはなかなかに大変で、なるべく効率よく勉強するためにはどうしたらよいかという声を聞きます。
 
結論から書いてしまうと、限界効用を極限まで高めるためには「それぞれの学習分野において、自身の業務における必要最低限必要なところまで勉強する」ということになります。
 
たとえば、決算書が読めるようになりたいということで、簿記の勉強をするとしましょう。
簿記を勉強したことがある方であればわかると思いますが、3級、2級、1級、さらに公認会計士とランクが上がるにつれ、必要勉強時間は指数関数的に増えていきます。
ただ、プロの会計士や経理担当者を目指すならともかく、経営者の立場で必要なレベルはせいぜい2級+α程度だと思います。
 
簿記2級を超えたあたりから、限界効用、つまり勉強時間あたりの得られる効果はどんどん減っていくということです。
つまり、簿記2級レベルの知識を身に着けたら、他に自分の仕事に役立つジャンルの勉強に切り替えた方が全体的な効果は高いということです。
 
経営者の時間という貴重な資源をいかに効果的に配分するかということは、経営全体に及ぼす影響も大きいですので、是非、今後は時間配分も考えたうえで自己研鑽に励まれるとよろしいかと思います。
 
・・・そういいながらも私はいわゆる「やり込み」が好きなので、ついつい無駄にやりすぎてしまうことも多々ありますが、その辺りは自己満足ですね。
 
 
また、最後に余談になりますが、この「限界効用逓減の法則」は色々な考えに応用がききます。
例えば「恋人と過ごす時間」や「家族サービスの時間」などですね。
こういったことをあまり細かく書くといろいろな方面からお叱りを受けそうなのでこの辺で止めておきます。
 

会社を倒産させて苦しんだこと

2017年8月20日
今回のエントリーではちょっと個人的な昔話をします。
 
 
会社を倒産させてしまった経営者にはいろいろな悩み・苦しみがあると思います。
一般的なイメージでは、経済難により生活が苦しくなる、これからの生活の糧を得るための仕事が見つからない、多くの人に迷惑をかけてしまったことによる自責の念などでしょうか。
 
私も過去に会社を倒産させてしまったときには、これらの悩み・苦しみは当然ありましたが、今振り返ると一番苦しかったのは、これからの目標が無くなってしまったことだったように思います。
 
 
会社を経営している時は、当然、中長期的なビジョンや、成し遂げていきたいことからはじまり、年ごと、月ごとの売上や利益といった定量的な目標ものから、○○をやりたい、○○のような組織にするといった定性的なものまで、様々な目標を設定していました。
 
それから、会社の目標だけでなく、個人的な目標(○○年後にはこういう風になっていたい、こういうことができるようになっていたい)などもありました。
 
目標達成のための行動は、もちろん楽ではありませんでしたが、思い描く明るい未来へ向けて進んでいる感があったので、苦しくはなく、むしろ充実感がありました。
 
 
しかし、会社倒産後はその全てが無になりました。いえ、実際は無になったわけではなかったのでしょうが、自身の気持ちとしては無になった気がしました。
当時、まだ29歳。人生を諦めるにはまだ早すぎます。
当然、これからのことを考えなければならないのですが、いったい自分が何をしていけばよいかがわからなくなってしまいました。
 
もちろん生活はしていかなければなりません。私は元々エンジニアで、当時は(今もですが)慢性的なエンジニア不足だったこともあり、多少ブランクがあっても仕事にありつくことはできました。
 
しかし、この先ずっと同じことをし続けていくことはできないだろう、という不安が消えず、様々なことに手を出しては、中途半端で止めてしまうということを繰り返していました。
 
 
「これからいったい自分は何を目指していけばいいのか」
 
「自分は何をしていくべきなんだろう」
 
「そもそも自分は本当は何がやりたかったのだろう」
 
 
こんなことを3年以上、悶々と繰り返していました。
正直、苦しかったです。
 
ただ、私は人様に迷惑をかけた身なので、「苦しい」とか言っちゃいけない気がしていました。これは己の罪であり、罰を受けているのだと考えていました。
 
今でこそ、再び目標を持てるようになり、自分がやっていきたいことも見えてきて、仕事も充実していると言えるようになりましたが、あの頃の苦しみを忘れることはできません。
 
 
以前、何度か自主開催した勉強会では少しお話しましたが、だからこそ他の人、特に起業したばかりでこれから頑張っていこうとしている人には、自分と同じ思いはしてほしくないという想いが強いです。
 
マイナスの経験もたしかに人生の糧にはなるかもしれませんが、やはり避けられるものは避けた方がいいと思います。
 
倒産させちゃうと、色々失うものもあるし、再び事業しようにもハンデが残りますから。
ちなみに倒産のさせ方もハードなやつからソフトなやつまで様々ありますが、その辺は機会があればお話したいと思います。
 
 
・・・ということで、経営者の皆さん、なるべくなら倒産させないように頑張っていきましょう。