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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2017年8月30日

限界効用逓減の法則を自己研鑽に当てはめて考えてみる

起業・経営について

経済学の用語で「限界効用逓減の法則」というものがあります。
詳しい説明はここではしませんが、ざっくりいうと、一定単位の何かを消費した際に得られる効果(効用)は、消費すればするほど減っていくということです。
 
よく例として挙げられるのはビールの満足度です。
ビールの杯を重ねるほどに満足感は減っていく、つまり一杯目が一番おいしく感じて、二杯目、三杯目と杯を重ねるごとに、おいしく感じる度合いは減っていくということです。
 
この考え方は経営においても色々応用が利くのですが、今回はこれを自己研鑽に当てはめて考えてみましょう。
経営者の方々は勉強熱心な方が多いと感じています。
ただ、多忙な経営者が自己研鑽のための勉強時間を確保するというのはなかなかに大変で、なるべく効率よく勉強するためにはどうしたらよいかという声を聞きます。
 
結論から書いてしまうと、限界効用を極限まで高めるためには「それぞれの学習分野において、自身の業務における必要最低限必要なところまで勉強する」ということになります。
 
たとえば、決算書が読めるようになりたいということで、簿記の勉強をするとしましょう。
簿記を勉強したことがある方であればわかると思いますが、3級、2級、1級、さらに公認会計士とランクが上がるにつれ、必要勉強時間は指数関数的に増えていきます。
ただ、プロの会計士や経理担当者を目指すならともかく、経営者の立場で必要なレベルはせいぜい2級+α程度だと思います。
 
簿記2級を超えたあたりから、限界効用、つまり勉強時間あたりの得られる効果はどんどん減っていくということです。
つまり、簿記2級レベルの知識を身に着けたら、他に自分の仕事に役立つジャンルの勉強に切り替えた方が全体的な効果は高いということです。
 
経営者の時間という貴重な資源をいかに効果的に配分するかということは、経営全体に及ぼす影響も大きいですので、是非、今後は時間配分も考えたうえで自己研鑽に励まれるとよろしいかと思います。
 
・・・そういいながらも私はいわゆる「やり込み」が好きなので、ついつい無駄にやりすぎてしまうことも多々ありますが、その辺りは自己満足ですね。
 
 
また、最後に余談になりますが、この「限界効用逓減の法則」は色々な考えに応用がききます。
例えば「恋人と過ごす時間」や「家族サービスの時間」などですね。
こういったことをあまり細かく書くといろいろな方面からお叱りを受けそうなのでこの辺で止めておきます。
 

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