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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2018年8月27日

買掛金と資金繰り

起業・経営について

前回エントリー「売掛金と資金繰り」に引き続き、今回は買掛金と資金繰りの関係について書きます。
 
 
まずは基本的なところから。買掛金とは仕入れ代金の未払い分のことです。
たとえば当月の仕入れ分について、月末にまとめて仕入先から請求が来て、翌月末に支払うような取引形態は多いと思います。
 
売掛金とは逆で、買掛金は多ければ多いほど、資金繰りとしては楽になります。
買掛金は将来支払わなければならないという義務ではありますが、見方を換えると無利息で取引先からお金を借りているともいえます。
 
買掛金を増やすには、仕入れの掛け取引を増やし、支払いサイト(請求から支払いまでの期間)を長くします。
 
売掛金の支払いサイトよりも、買掛金の支払いサイトの方が長くできると、支払いの前に入金が来るので、資金繰りは楽になります。
 
これから起業しようと考えている方や、新たな事業を始めようとしている場合は、売掛金、買掛金双方の支払いサイトの組み立てはよく検討した方がよいでしょう。
何度も書きましたが、資金繰りが詰まったら会社はお終いです。
 
 
そうはいっても、買掛金の支払いサイトは延ばせばいいというものでもありません。
 
まず、相手側にとっては入金が遅くなるので当然嫌がられます。
取引条件が合わないということで取引してもらえないかもしれません。
 
取引してもらえたとしても、業界標準より長い支払いサイトだと、「この会社は大丈夫なんだろうか」という不安を抱かせてしまったり、そのリスクを価格に反映されて高い価格提示がされる可能性もあります。
 
また、下請法に該当する取引の場合、成果物の受領から60日以内に支払う義務がありますので、その点も注意が必要です。
※下請け法については公正取引委員会のウェブサイトをご覧ください。
 
 
関連エントリーとして、運転資金シリーズもご興味あれば併せてご覧ください。
 

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