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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2018年8月20日

売掛金と資金繰り

起業・経営について

前回エントリー「在庫は本当に悪か?」とも若干関連がありますが、今回は売掛金と資金繰りの関係について書きます。
 
 
まずは基本的なところから。売掛金とは売上代金の未回収分のことです。
たとえば当月の販売分を月末にまとめて請求して、翌月末に支払ってもらうような取引形態は多いと思います。
 
この売掛金の売上高に占める比率が同業と比べて大きい、または自社の過去と比べて大きいような場合は、多額のキャッシュが必要な状態である場合が多いので資金繰りに注意が必要です。
 
取引先からの要請で、支払いサイト(請求から支払いまでの期間)を伸ばすこともあると思いますが、それで資金繰りが回るかどうかは必ず確認してください。
 
支払いサイトは短い方が資金繰りは楽になります。例えば現金商売の飲食店や小売店などは資金繰り的には楽な業種です。
 
これから起業しようと考えている方や、新たな事業を始めようとしている場合は、ビジネスモデルの組み立てとして、売掛金をなるべく早く回収できる形を検討しましょう。
 
売上が増えれば増えるほど、支払いサイトが資金繰りに与える影響が大きくなってきます。
 
 
ただ、なんでもかんでもすぐに回収すればいいというものでもありません。
例えば現金販売の場合と掛け売りの場合で価格が異なる場合などは、資金繰りと利益率の両方を天秤にかけて考える必要があります。
(一般的に現金販売の方が販売価格は安くなりがちです)
 
また、最近は売掛金の早期回収サービスが出てきていますが、これも手数料に注意する必要があります。利幅が薄い商売をしている場合、この手数料だけで利益が無くなってしまう恐れがあります。
 
今は金融機関の融資金利が低いので、金融機関から融資が受けやすい状態なのであれば、運転資金は金融機関から調達することを主眼に置いてもいいでしょう。
ただし、その場合、運転資金融資を受け続けられるだけの財務体質を維持することは必須です。運転資金調達の金融機関依存度が高まった状態で融資が止まったら即死ですよ。
 
 
なお、過去にも運転資金シリーズとして、売掛金、買掛金、在庫と資金繰りの関係を書いていますので、ご興味あれば併せてご覧ください。(ちなみにこの運転資金シリーズは当ブログの人気記事になっています)
 

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