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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2018年11月5日

売上向上策を考える際の順序

起業・経営について

日々仕事をしている中で、「売上を上げたいのですが何をやればいいですか?」といった感じでご相談に来られる方がいらっしゃいます。
 
昔の高度成長期であれば、何もしなくても売上が右肩上がりということもあったのでしょうが、昨今の厳しい市場環境においては、何も手を打たないと売上は横ばいどころか下落していってしまうでしょう。
 
そのため、冒頭のようなご相談にいらっしゃる方が多いのだと思います。
 
 
ただ、売上アップを考える際には守るべき順序が存在します。
特に切羽詰まった状況の方だと、ついついすぐに具体的手段の検討から入ってしまいがちですが、それではほとんど上手くいきません。
 
 
考える順番はWHO(誰に)、WHAT(何を)、HOW(どうやって)の順です。
往々にして具体的手段であるHOWから考えてしまいがちなのでご注意ください。
 
 
まずWHO(誰に)はターゲット顧客は誰なのかということです。
これまでと同じ相手に売るにしても、その顧客のことを本当に理解しているかどうか、今一度考えてみてください。
 
ターゲット顧客の設定というと、性別、年齢、地域といった属性的なものを設定しがちですが、それだけでなく、価値観、ライフスタイルといったところまで考えて、自分の理想のお客さん像を明確にしてください。
 
一番いいのは具体的な人物像まで作り上げてしまうことです。(これをペルソナといいます)もし今のお客さんの中で自分が理想とするお客さんがいらっしゃるのであれば、その人をベースに検討するのがよいでしょう。
 
 
次にWHAT(何を)です。
これは先ほど設定したターゲットに対して何を売るのかということです。
ここで大事なのは、”何を”というのは具体的な商品やサービスそのものではないということです。
 
ここで検討すべきは”お客さんの片づけたい用事”です。
有名な例を挙げると、ホームセンターに(穴を空けるための)ドリルを買いに来ているお客さんは、本来ドリルを買いに来ているのではなく、”穴を空ける”という用事を片付けるために来ているわけです。
 
 
ここまで検討した上で、最後にHOW(どうやって)です。
WHO、WHATを踏まえたうえで、それに適する具体策を検討していきます。
 
WHOもWHATも決まっていない状態でHOWばかり考えても、訴求すべきターゲットを外したり、ターゲットにとって魅力を感じない訴求になってしまったりと、打ち手が無駄に終わってしまうことになってしまいます。
 
重要なのは、WHO、WHAT、HOWの一貫性です。
これらの整合性が取れてはじめて有効な施策となりうるのです。
 
 
今後、売上アップを検討する際に、今回の内容を思い出していただければ幸いです。
 
なお、今回の内容は前回エントリー「いきなり手段を考えない」とも関連しますので、合わせてご覧いただければと思います。
 

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