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致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集

致命傷を回避するための経営実践ノウハウ集
2018年10月29日

いきなり手段を考えない

起業・経営について

今回は問題解決の基本的なことについて書きます。
 
私はこういう仕事なので、企業経営者から様々な問題やお困りごとについてのご相談をいただきます。
 
特によろず支援拠点などの公的支援機関経由でご相談にいらっしゃった方の場合、ご相談内容は多岐にわたります。
 
その中で、
「〇〇という問題が起きている。解決方法を教えて欲しい」
 
「売上を伸ばすために最近流行りのSNSでの集客を取り入れたいのだがどうすればよいか」
 
といった、直接的な解決方法や、具体的手段を尋ねられることがしばしばあります。
 
 
もちろん、何かしらお困りだから解決策を求めていることはわかります。
しかしこういったご相談に対して、すぐに解決手段である具体策を助言しようとしても、的外れになってしまったり、一時しのぎの対処になって根本的な解決には至らないことがほとんどです。
 
 
問題解決のためには、解決策の検討に入る前に原因の究明が必要です。
何故その問題が起きているのかということを考えて、問題発生の原因を究明し、その原因の方を潰さないと、またすぐに別な問題が発生します。
その場しのぎの対処を繰り返すだけでは、いつまでたっても問題解決はしません。
 
 
また、先ほどの例のように「売上UP⇒SNSで集客」のように、いきなり手段の話に入るのもよろしくありません。
 
売上UPのためには、様々な選択肢があるはずです。
小売店を例に考えれば、商品値上げ、新商品開発、セット商品の作成、売り場レイアウトの変更、チラシ配布、クーポン発行、Webサイト制作、Web広告実施・・・などちょっと考えただけでもこれだけの選択肢があがります。
 
その中からSNSで集客が一番いい選択肢だという判断ができているのならばいいのですが、「最近SNS集客が効果あると聞いたので」ということで、いきなり「SNS集客に取り組みたいです」というのは残念ながら上手くいかない可能性が高いです。
 
 
そしてそもそも、売上UPが本当に問題解決に繋がるのかどうかも考えなければなりません。
たとえば資金繰りが厳しいのであれば、キャッシュフローの改善が必要ですが、単純に売上UPだけ考えていると、売上が上がったとしてもその分経費が増えた、運転資金が増えたなどの理由で資金繰りはさらに厳しくなった・・・などということも十分あり得ます。
 
 
ですのでやはり、いきなり具体策の検討に入るのではなく、その根っことなっている問題の原因は何なのかということを考えていく必要があるのです。
 
 
そうはいってもなかなか一人で考えるのは難しいです。どうしても主観が入るし、視野も狭くなってしまいがちです。
 
やはりこういった検討は複数人、できれば利害関係のない第三者を交えてやった方がよいでしょう。
 
 
よろず支援拠点などの公的支援機関を活用すれば無料で相談することもできます。
・宮城県よろず支援拠点
 
是非、ご活用ください。

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